パン屋は赤字でも売却できますか?売れるケースと相談前の確認ポイント
パン屋の経営が赤字になっていると、「もう閉店するしかないのでは」「赤字のお店に買い手なんてつかないのでは」と不安になる方も多いと思います。
結論から言うと、パン屋は赤字でも売却できる可能性があります。
ただし、すべての赤字店舗が売却できるわけではありません。
買い手が見るのは、今赤字かどうかだけではなく、「なぜ赤字なのか」「改善できる余地があるのか」「引き継げる価値が残っているのか」という点です。
赤字だからといって、すぐに売却をあきらめる必要はありません。まずは、お店の状態を整理することが大切です。
赤字でも売却できる可能性があるケース
赤字のパン屋でも、次のような強みがある場合は、買い手が関心を持つ可能性があります。
たとえば、立地が良いお店です。駅の近く、住宅街の生活動線上、学校や会社の近くなど、日常的に人が通る場所にあるパン屋は、買い手にとって魅力になりやすいです。
また、厨房設備がまだ使える状態で残っている場合も、売却の可能性があります。パン屋を一から開業するには、オーブン、ミキサー、ホイロ、冷蔵庫、作業台など、多くの設備が必要です。
居抜きで引き継げる設備があることは、買い手にとって初期費用を抑えられるメリットになります。
そのほか、常連客がいる、人気商品がある、地域での認知がある、家賃条件が良い、SNSや口コミで一定の反応があるといった点も評価されることがあります。
大切なのは、赤字そのものよりも「次の人が引き継いだときに改善できる可能性があるか」です。
売却が難しくなりやすいケース
一方で、赤字の原因が分からない場合は、売却が難しくなりやすいです。
売上がどれくらいあるのか、原材料費や人件費がどれくらいかかっているのか、どの商品が売れているのかが分からない状態では、買い手も判断できません。
また、設備の老朽化が進んでいて修理や買い替えが必要な場合、買い手にとっては大きな負担になります。特にオーブンや冷蔵設備など、営業に直結する設備に不安がある場合は注意が必要です。
さらに、レシピや仕入れ先、日々の製造工程がオーナーの頭の中にしかない場合も、引き継ぎのハードルが高くなります。買い手は「自分が引き継いでも同じように営業できるのか」を慎重に見ます。
赤字店舗の場合は、買い手の不安をどれだけ減らせるかが重要です。
相談前に整理しておきたいこと
赤字のパン屋を売却できるか確認したい場合は、まず次の情報を整理しておくとスムーズです。
- 直近12か月の売上
- 原材料費、人件費、家賃、光熱費などの主な経費
- 赤字になっている原因
- 厨房設備の一覧と状態
- 店舗の賃貸借契約の内容
- 人気商品や常連客など、お店の強み
- レシピや仕入れ先を引き継げるかどうか
完璧な資料でなくても構いません。まずは、今のお店に何が残っていて、何が引き継げるのかを見える形にすることが大切です。
赤字でも、閉店前に一度確認する価値はある
赤字が続くと、「もう閉めるしかない」と考えてしまうかもしれません。
しかし、閉店する場合には、設備の処分費用や原状回復費用、在庫整理などの負担が発生することもあります。
一方で、店舗譲渡やM&Aが成立すれば、そうした負担を抑えられる可能性があります。
もちろん、すべての赤字パン屋が売却できるわけではありません。状況によっては、売却よりも廃業のほうが現実的な場合もあります。
それでも、閉店を決める前に一度「売却できる可能性があるか」を確認しておくことは大切です。
赤字のパン屋でも、設備、立地、常連客、商品、地域での認知など、次の人に引き継げる価値が残っている場合があります。
大切に続けてきたお店だからこそ、赤字という数字だけで判断せず、まずは今ある価値を整理してみてください。
BakeryBizでは、パン屋専門で店舗売買・譲渡・M&A支援を行っています。
また、店舗の経営改善・コスト分析・黒字化支援も行っています。
スタッフは、全員がベーカリー出身者です。専門知識をもった経験豊富なスタッフがお客様を最後まで丁寧にサポートいたします。
ご相談は完全無料ですので、お気軽にご相談ください。
「BakeryBiz」を運営する株式会社アルチザンターブルは、中小企業庁のM&A支援機関に登録されており、「中小M&Aガイドライン」を遵守した適正な支援を行っています。
M&A支援業者への手数料を補助する「事業承継・M&A補助金」も条件に応じご活用いただけます。

この記事書いた人
BakeryBiz コンサルタント 山本 遼
(M&A・ブランド支援担当)
年商億規模のパン屋を経営し、事業売却を経験。
現在は全国のベーカリーを対象に、M&Aや事業承継を支援。
現場視点と実務知識を活かし、納得のいく譲渡をサポート。
株式会社アルチザンターブルは、中小企業庁のM&A支援機関に登録されており、「中小M&Aガイドライン」を遵守した適正な支援を行っています。
M&A支援業者への手数料を補助する「事業承継・M&A補助金」も条件に応じご活用いただけます。
お役立ち参考情報
- 中小企業庁「中小M&Aガイドライン」
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/m_and_a_guideline.html - 中小企業庁「事業承継を実施する」
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/implement_business_succession.html
監修・執筆:BakeryBiz編集部
※本記事は公開情報と筆者の実務経験に基づき執筆しています。統計値は出典の算出方法・時点により変動します。
※本記事は一般的情報提供を目的としています。実際の契約・制度は最新の一次情報をご確認ください。

