パン屋の設備だけ売ることはできますか?売却前に確認すべきポイント

パン屋を閉店する、または売却を考えるときに、「店舗全体ではなく、オーブンやミキサーなどの設備だけ売ることはできるのか」と気になる方もいると思います。

結論から言うと、パン屋の設備だけを売ることは可能です。

ただし、設備だけを売る場合と、店舗ごと譲渡する場合では、買い手の探し方や評価されるポイントが変わります。

パン屋の設備は、開業希望者にとって魅力になることがあります。オーブン、ミキサー、ホイロ、冷蔵庫、冷凍庫、作業台、陳列棚などを一からそろえるには費用がかかるため、中古設備を探している人や、別店舗で使いたい事業者に売れる可能性があります。

設備だけ売れる可能性があるケース

設備だけでも売れやすいのは、状態が良く、すぐに使える設備がある場合です。

たとえば、オーブンやミキサーなどの主要設備が正常に動く、年式が比較的新しい、メンテナンス履歴が分かる、メーカー名や型番が確認できる場合は、買い手が判断しやすくなります。

また、移設しやすい設備であることも大切です。

大型オーブンや冷蔵設備は、搬出・運搬・設置に費用がかかるため、買い手はそのコストも含めて検討します。

設備単体で売る場合は、写真、メーカー名、型番、購入時期、使用状況、故障の有無などを整理しておくと、買い手に伝わりやすくなります。

設備だけでは売りにくいケース

一方で、設備だけでは売りにくいケースもあります。

たとえば、設備が古い、故障している、搬出に大きな費用がかかる、店舗に固定されていて取り外しが難しい場合です。

また、リース契約中の設備や、ローンが残っている設備は、売り手の判断だけで自由に売れないことがあります。

所有権が誰にあるのか、残債があるのかを事前に確認する必要があります。

さらに、大家さんや管理会社との契約で、設備の撤去や原状回復に関する条件が決まっている場合もあります。

設備を売却する前に、賃貸借契約の内容も確認しておきましょう。

店舗ごと譲渡した方が価値が残ることもある

設備だけを売ることはできますが、パン屋の場合は、設備単体よりも「店舗ごと譲渡」した方が価値が残りやすいことがあります。

買い手にとっては、設備だけでなく、立地、内装、厨房動線、営業実績、常連客、レシピ、屋号、仕入れ先なども魅力になるからです。

設備だけを売ると、買い手は別の場所で開業準備をする必要があります。

一方で、居抜き譲渡や事業譲渡であれば、店舗の形を活かして開業できる可能性があります。

売り手にとっても、設備だけを売った後に、原状回復費用や処分費用が残る場合があります。

そのため、閉店を考えている場合でも、まずは設備売却だけでなく、店舗譲渡やM&Aの可能性も確認しておくとよいでしょう。

売却前に整理しておきたいこと

パン屋の設備だけを売りたい場合は、次の内容を整理しておきましょう。

  • 設備の一覧
  • メーカー名、型番、購入時期
  • 動作状況
  • 修理やメンテナンス履歴
  • リースやローンの有無
  • 搬出できるかどうか
  • 搬出費用の負担者
  • 賃貸借契約上の撤去・原状回復条件
  • 設備だけ売るか、店舗ごと譲渡するか

特に、オーブンやミキサーなどの大型設備は、買い手が見つかっても搬出費用が問題になることがあります。

「売れるかどうか」だけでなく、「取り外して運べるか」「費用を誰が負担するか」まで確認しておくことが大切です。

設備だけ売る前に、店舗譲渡の可能性も確認を

パン屋の設備だけを売ることは可能です。

ただし、設備単体では価格がつきにくい場合や、搬出・処分・原状回復の費用がかかる場合もあります。

一方で、店舗ごと譲渡できれば、設備だけでなく、立地や内装、営業実績、常連客なども含めて買い手に引き継げる可能性があります。

閉店を考えている場合でも、すぐに設備処分を進めるのではなく、まずは「店舗として引き継げる可能性があるか」を確認してみることをおすすめします。

設備は、パン屋を続けてきた大切な資産です。

できるだけ価値を残すためにも、設備売却・居抜き譲渡・事業譲渡の選択肢を比較しながら進めましょう。

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この記事書いた人


BakeryBiz コンサルタント 山本 遼

(M&A・ブランド支援担当)

年商億規模のパン屋を経営し、事業売却を経験。
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参考情報

監修・執筆:BakeryBiz編集部
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