パン屋を買う場合、自己資金はいくら必要ですか?譲受時の資金計画を解説

パン屋を買って開業したい方から、よくいただく質問のひとつが「自己資金はいくら必要ですか?」というものです。

結論から言うと、パン屋を買う場合は、必要資金全体の2〜3割程度を自己資金として用意できると安心です。

たとえば、譲渡代金や初期費用、運転資金を含めて1,000万円必要な場合、自己資金は200万〜300万円程度がひとつの目安になります。

ただし、これはあくまでも一般的な目安です。

実際に必要な自己資金は、店舗の譲渡価格、設備の状態、改装の有無、融資の利用可否、開業後の運転資金によって大きく変わります。

自己資金は「譲渡代金」だけで考えない

パン屋を買うときに注意したいのは、必要なお金が譲渡代金だけではないという点です。

たとえば、次のような費用がかかることがあります。

  • 店舗や事業の譲渡代金
  • 賃貸借契約に伴う保証金・敷金
  • 仲介手数料や専門家費用
  • 設備の修理・入れ替え費用
  • 内装や看板の変更費用
  • 仕入れ資金
  • 人件費
  • 家賃や光熱費
  • 開業後数か月分の運転資金

特にパン屋は、原材料の仕入れ、人件費、光熱費が継続的にかかる業種です。

買った直後から売上が安定するとは限らないため、譲渡代金を払って終わりではなく、開業後に数か月運営できる資金を残しておくことが大切です。

融資を使う場合でも自己資金は必要

パン屋を買う場合、日本政策金融公庫や金融機関の融資を活用できる可能性があります。

ただし、融資を利用する場合でも、自己資金がまったく不要になるわけではありません。

金融機関は、事業計画、経験、収支の見通し、返済可能性、自己資金の準備状況などを見ます。

自己資金がある程度あることで、「計画的に準備している」「開業後のリスクに備えている」と判断されやすくなります。

反対に、自己資金が少なすぎると、開業後に少し売上が落ちただけで資金繰りが苦しくなる可能性があります。

パン屋を買う場合は、「借りられるか」だけでなく、「無理なく返せるか」まで考えることが大切です。

最低限いくらあればよいか

金額の目安としては、小規模なパン屋を買う場合でも、少なくとも数百万円単位の自己資金は用意しておきたいところです。

たとえば、譲渡代金が300万円でも、保証金、設備修理、仕入れ、運転資金を含めると、実際には500万〜800万円程度の資金が必要になることもあります。

この場合、自己資金として100万〜250万円程度は準備しておきたいラインになります。

一方で、譲渡代金や初期費用を含めて1,500万円以上かかる案件であれば、自己資金も300万〜500万円以上ある方が安心です。

もちろん、自己資金が多いほど必ず成功するわけではありません。


しかし、資金に余裕があるほど、開業直後の広告、商品改善、人材確保、設備修理などに対応しやすくなります。

自己資金以外に見られるポイント

パン屋を買う場合、自己資金の額だけで判断されるわけではありません。

買い手として大切なのは、引き継いだ後にお店を運営できる力があるかどうかです。

たとえば、パン製造や飲食業の経験があるか、スタッフを採用・管理できるか、既存のお客様を大切にできるか、事業計画に無理がないかなども重要です。

未経験でパン屋を買う場合は、自己資金だけでなく、製造スタッフの確保、研修期間、前オーナーからの引き継ぎ体制なども確認しておきましょう。

買う前に資金計画を立てることが大切

パン屋を買う場合、自己資金は必要資金全体の2〜3割程度がひとつの目安です。

ただし、重要なのは「譲渡代金を払えるか」だけではありません。

  • 開業後に安定して営業を続けられるだけの運転資金があるか。
  • 設備修理や売上変動に対応できる余裕があるか。
  • 融資を受けた場合に、無理なく返済できる計画になっているか。

これらを確認することが大切です。

パン屋の譲受は、ゼロから開業するより早く始められる可能性がある一方で、資金計画を誤ると開業後に苦しくなることがあります。

気になる案件がある場合は、譲渡価格だけで判断せず、必要資金全体と自己資金、融資、運転資金をあわせて確認しましょう。

BakeryBizでは、パン屋専門で店舗売買・譲渡・M&A支援を行っています。
また、店舗の経営改善・コスト分析・黒字化支援も行っています。

スタッフは、全員がベーカリー出身者です。専門知識をもった経験豊富なスタッフがお客様を最後まで丁寧にサポートいたします。

ご相談は完全無料ですので、お気軽にご相談ください。

「BakeryBiz」を運営する株式会社アルチザンターブルは、中小企業庁のM&A支援機関に登録されており、「中小M&Aガイドライン」を遵守した適正な支援を行っています。
M&A支援業者への手数料を補助する「事業承継・M&A補助金」も条件に応じご活用いただけます。

bakerybiz

この記事書いた人


BakeryBiz コンサルタント 山本 遼

(M&A・ブランド支援担当)

年商億規模のパン屋を経営し、事業売却を経験。
現在は全国のベーカリーを対象に、M&Aや事業承継を支援。
現場視点と実務知識を活かし、納得のいく譲渡をサポート。

株式会社アルチザンターブルは、中小企業庁のM&A支援機関に登録されており、「中小M&Aガイドライン」を遵守した適正な支援を行っています。
M&A支援業者への手数料を補助する「事業承継・M&A補助金」も条件に応じご活用いただけます。

参考情報

監修・執筆:BakeryBiz編集部
※本記事は公開情報と筆者の実務経験に基づき執筆しています。統計値は出典の算出方法・時点により変動します。
※本記事は一般的情報提供を目的としています。実際の契約・制度は最新の一次情報をご確認ください。